全体概況
2019年度大学入試センター試験の自己採点集計結果から、得点状況、志望動向をお知らせします。データネットは2019年度大学入試センター試験自己採点集計情報をお届けいたします。
今年度のセンター試験の特徴は、「平均点は文系、理系ともにアップしており、文系では約7割〜8割、理系では約8割〜9割の得点率の受験生が増加している」点にあります。そのことについて、センター試験の志願状況やデータネットの集計結果をもとに説明します。
分析レポート | |
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データネット 成績概況 |
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センター試験最終 志願・受験状況 |
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データネット集計 状況 |
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コース・科目別 平均点一覧 |
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コース別得点換算表 | |
度数分布 過年度対比グラフ |
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国公立大 志望動向 |
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難関国立大 志望動向 |
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センター試験利用 私立大 志望動向 |
今年度のセンター試験の志願者数は576,830人となり、前年から5,841人減少した。現卒別には、現役生が8,620人減少し、既卒生は2,734人増加した。志願者数に占める現役生比率は80.6%となり、現役生中心の入試が続いている。
今年度のデータネットの集計数は453,777人であり、センター試験の志願者数に対する集計率は78.7%となった。文理別では、5教科8科目文系が101,725人、5教科7科目理系が158,714人となっている。
ここでは、データネット実行委員会による予想値(1月22日時点)をもとに説明する。
5教科900点集計の予想平均点は文系が570点(得点率約63%)、理系が576点(得点率64%)となった。前年比は、文系+16点、理系+12点であり、文系、理系ともに平均点アップの予想となった。
予想平均点を科目別にみると、平均点アップの科目は国語、英語(リスニング)などである。平均点ダウンの科目は倫理・政経、生物基礎などである。「得点調整」については、1月25日(金)に正式発表される予定であるが、実施の可能性は低いと予想される。
※5教科型、3教科型などコース別の平均点変動を詳しく確認したい場合は、ページ下部の分析レポートのエクセルファイルまたはPDFファイルを参照してください。
5教科8科目文系のグラフをみると、今年度の分布状況は前年度と比べて、「630点から750点の間(得点率で70%〜83%)の得点層で人数の増加がめだつ」ことがわかる。
5教科7科目理系のグラフをみると、今年度の分布状況は前年度と比べて、「710点から790点の間(得点率で79%〜88%)の得点層で人数の増加がめだつ」ことがわかる。
国語では過去2年と比較して、人数のピークが上位の得点層に移動し、135点以上の得点層で人数が増加している。数学I・Aでは過去2年と比較して、 76点から84点の得点層で人数が減少している。
倫理・政経では過去2年と比較して、76点以上88点以下の得点層の人数が減少している。
化学では前年と比較して、76点以上の得点層の人数が減少している。
データネットにおける今年度の国公立大の志望者数は対前年指数99となっており、安定した動向となっている。なお、志望者数の対前年指数は前年度の志望者数を100としたときの今年度の志望者数の割合である。
学部系統別にみると、文系では法学系などでは志望者数の増加がみられるものの、 経済・経営・商学系統などでは志望者数の減少がみられる。法学系統では第3回ベネッセ・駿台マーク模試B判定値が60から64の大学において志望者数の増加がめだっている。一方、理系では 理学系統などで志望者数の増加がみられるものの、 医学系統や薬学系統では志望者数の減少がみられる。
難関国立10大学(北海道大、東北大、東京大、東京工業大、一橋大、名古屋大、京都大、大阪大、神戸大、九州大)全体の志望者数は対前年指数99となっており、概ね前年並の志望状況といえる。なお、志望者数の対前年指数は前年度の志望者数を100としたときの今年度の志望者数の割合である。
文系では、北海道大の文学部や経済学部、名古屋大の法学部、大阪大の法学部、神戸大の文学部や経済学部、九州大の文学部など、指数が100を上回る大学・学部がめだち、やや強気の志望がみられる。
理系では、理学系統で志望者の指数が100を上回る大学がめだつ。
医歯薬系では、特に九州大の医(医)で入試変更による志望者数の増加がめだつ。
※大学ごとの詳しい報告はこのホームページ内の「難関大学動向」を確認してください。
センター試験利用私立大は531大学と増加した。全体の志望者指数は94と減少している。
学部系統別にみると、
文系では経済・経営・商学系統、理系では薬学系統などで志望者数の減少がめだっている。特に経済・経営・商学系統では第3回ベネッセ・駿台マーク模試B判定値が50以上の大学において志望者数の減少がめだっている。
しかし、2019年度入試も入学定員の厳格化の影響から、実際の入試では厳しい競争が継続すると予想される。