問題講評 地理総合,地理探究
資料を丁寧に読んで地理的に考察する力や、深い理解が求められた。難易は昨年並
第1問と第2問が「地理総合/歴史総合/公共」の『地理総合』との共通問題。地図や統計表など、初見資料を含む資料を限られた時間で丁寧に読み解く図表読解力と地理的思考力が問われた。大問ごとに難易の差がみられたが、全体としては、幅広い知識と深い理解が求められ、難易は昨年並。
1.全体概況
| 大問数・解答数 | 大問数6、解答数30個は、昨年から変更なし。第1問と第2問が『地理総合』との共通問題であった。 |
|---|---|
| 出題形式 | 地図、統計表、写真など、多様な資料が扱われた。出題形式は昨年と同様に組合せによるものが多くみられた。 |
| 問題量 | 昨年並。 |
| 難易 | 昨年並。 |
2.大問別分析
第1問「乾燥・半乾燥地域の生活文化の多様性」 (13点)
『地理総合』の第1問と共通問題。乾燥・半乾燥地域の生活文化について、自然環境と関連させて出題された。基礎的な知識をもとに判断できる問題が中心であった。問2は生活用水の確保について、各地点の自然環境を踏まえて判断する問題。西アジア周辺の自然環境についての基本的な知識をもとに判断可能であった。問4は、乾燥・半乾燥地域での家畜の分布と飼育頭数の変化について出題された。ヤギの飼育増加は砂漠化を進行させることを想起できたかがポイント。
第2問「津軽平野とその周辺地域の地域調査」 (12点)
『地理総合』の第2問と共通問題。第一次産業と自然環境とのかかわりを中心に、資料を落ち着いて読み取り判断することが求められた。問1は、津軽平野とその周辺地域における農業について資料から判断する問題。複数の資料を照らし合わせ、丁寧に読み取ることで判断できた。問2は、与えられた地図から、ため池決壊時の浸水について検討する問題。空欄キの判断に悩んだ受験生もいたかもしれないが、地図から判断できる情報について、整理して考えることがポイント。
第3問「世界の自然環境と自然災害」 (21点)
世界各地の自然環境や自然災害について、初見の資料を用いながら、既習知識の活用が求められた。問2は、二酸化炭素濃度の推移を示した図について読み解く問題。ハワイをヒントに、北半球と南半球を区別し、二酸化炭素濃度の季節変動が植生量と相関することに気づけるかがポイント。問5は水資源量の地域による違いを問うた問題。各地域の気候帯を想起したうえで、降水量や人口の多少を照らし合わせ、資料を読み取る力が問われた。
第4問「衣料品類の生産、流通、再利用・再資源化」 (17点)
繊維産業の構造や流通について展開され、第1次産業から第3次産業まで幅広く問われた。繊維という日本ではあまり盛んではない産業でややなじみが薄く戸惑った受験生もいたか。問2は、化学繊維製造業と綿紡績業の立地について出題された。与えられた資料の文章からグラフを判断することができたが、時代遷移の判断で悩んだ受験生もいただろう。問4は商業立地について判断する問題。各サービスを誰が必要としているかの理解が問われた。
第5問「人口と都市」 (20点)
人口と都市に関する大問で、提示された資料について考察する問題が大部分を占めた。問4はデトロイト都市圏とニューヨーク都市圏の職業別就業者割合についての資料を読み取って判断する問題。アメリカ合衆国全体の職業別就業者割合を想起したうえで、管理部門は都心に多いことに気づくことがポイント。中心都市と周辺地域の特徴の違いに着目できれば解答につながるが、戸惑った受験生もいるかもしれない。問6は、地方都市の市街地における人口集中地区と大型店舗の分布の変化について読み解く問題。拡大時に人口密度が下がり、コンパクト政策につながったという概念的理解が求められた。
第6問「ドナウ川、ナイル川、メコン川の流域」 (17点)
3つの国際河川の流域の国々について、気候や貿易など、さまざまな観点から出題された。地域の異なる3つの国際河川の流域を比較する出題に戸惑った受験生もいたかもしれない。問1は、河川の流域圏について気候帯の理解が問われた。基本的な知識があれば解答は可能である。問3は、ドナウ川周辺の国境を通過する貨物量とその輸送手段別割合について、資料を読み解く問題。ヨーロッパの国々の位置や経済についての理解が求められ、注釈にも注意して資料を丁寧に考察することがポイントとなった。
3.過去5ヵ年の平均点(大学入試センター公表値)
| 年度 | 2025 | 2024 | 2023 | 2022 | 2021 |
|---|---|---|---|---|---|
| 平均点 | 57.48 | 65.74 | 60.46 | 58.99 | 60.06 |
データネット実行委員会 駿台予備学校/ベネッセコーポレーション