問題講評 地理総合
写真・地図・統計をもとに地域の特色を多面的に考察させる出題がみられた。昨年よりやや易化
第1問と第2問は「地理総合、地理探究」との共通問題であった。写真や地図、統計表、グラフなど多様な資料を用い、自然環境と人間の生活・生産活動、さらには防災や国際的な課題までを多面的に考察させる出題であった。複数資料を比較したり関連づけたりしながら考察できたかを問う設問が多く見られた。基本的な内容が多く、昨年よりやや易化。
1.全体概況
| 大問数・解答数 | 大問数4、解答数16個は、昨年から変更なし。第1問と第2問は「地理総合、地理探究」との共通問題であった。 |
|---|---|
| 出題形式 | 写真資料、分布図、地形図、統計表、グラフなど複数資料を関連づけて判断させる問題を中心とする出題であった。 |
| 問題量 | 昨年並。 |
| 難易 | 昨年よりやや易化。 |
2.大問別分析
第1問「乾燥・半乾燥地域の生活文化の多様性」 (13点)
『地理総合』の第1問と共通問題。乾燥・半乾燥地域の生活文化について、自然環境と関連させて出題された。基礎的な知識をもとに判断できる問題が中心であった。問2は生活用水の確保について、各地点の自然環境を踏まえて判断する問題。西アジア周辺の自然環境についての基本的な知識をもとに判断可能であった。問4は、乾燥・半乾燥地域での家畜の分布と飼育頭数の変化について出題された。ヤギの飼育増加は砂漠化を進行させることを想起できたかがポイント。
第2問「津軽平野とその周辺地域の地域調査」 (12点)
『地理総合』の第2問と共通問題。第一次産業と自然環境とのかかわりを中心に、資料を落ち着いて読み取り判断することが求められた。問1は、津軽平野とその周辺地域における農業について資料から判断する問題。複数の資料を照らし合わせ、丁寧に読み取ることで判断できた。問2は、与えられた地図から、ため池決壊時の浸水について検討する問題。空欄キの判断に悩んだ受験生もいたかもしれないが、地図から判断できる情報について、整理して考えることがポイント。
第3問「日本の自然環境と防災」 (13点)
日本の自然環境と災害リスクについて、観測データや地形図を用いて考察させる大問であった。扱われている資料や内容自体は気象や地形に関する基本的なものであるが、それらを災害時の判断や防災対策の検討に結びつけて捉えさせる設問がみられた。問1は風速などの気象データを総合的に読み取り、地域差を判断する問題であり、気候要素と地理的条件の関係の理解が求められた。問4では地形図と浸水想定区域、避難施設の位置を重ね合わせ、災害時の避難の適切さを検討する必要があった。複数条件を組み合わせて防災を考える力が問われ、判断に一定の時間を要する問題であった。
第4問「現代社会における地球的課題と国際協力」 (12点)
現代社会における地球的課題と、それに対する国際的な取り組みを資料から捉える力を問う大問であった。問われている内容は基本的ではあり、既習事項と関連づけて考察すれば正答できる設問が多かった。問1は一人当たりのエネルギー消費量と二酸化炭素排出量の関係を示す散布図から、国ごとの特徴を比較する問題で、数値の変化と背景を読み取る力が求められた。問4では海外における日系企業の拠点数や日本のODA供与額の分布を示す地図をもとに、日本の国際協力の特徴を地域ごとの分布から判断させ、国際的な結びつきを多面的に捉える力が問われた。
3.過去5ヵ年の平均点(大学入試センター公表値)
| 年度 | 2025 | 2024 | 2023 | 2022 | 2021 |
|---|---|---|---|---|---|
| 平均点 | 21.75 | - | - | - | - |
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