データネット2026 2026年度 大学入学共通テスト 自己採点集計

問題講評 物理

探究的な問題に加えて物理的思考力を要する問題も出題され、昨年より難化

熱サイクルの熱効率を求める探究的な問題に加え、RLC直列回路、遠心力を受けた風船、円形波と平面波の干渉などの物理的思考力を要する問題も出題された。電場と磁場中における負の荷電粒子の運動の融合問題では計算力も問われた。昨年より難化。

1.全体概況

大問数・解答数 大問数4は、昨年から変更なし。昨年24個であった解答数は22個に減少した。
出題形式 文字式選択問題を中心に出題された。
問題量 昨年と比べて減少。昨年28ページであったページ数は23ページになった。
難易 昨年より難化。

2.大問別分析

第1問「小問集合」 (25点) 

原子を含む各分野から出題された。問1は、音の伝搬とドップラー効果についての基本的な問題であった。問2は、直流電源および交流電源に対する回路の合成抵抗に関する応用的な問題であり、インピーダンスについて考察する必要があった。問3は、慣性力と重力の合力(みかけの重力)の方向に浮力が作用する問題で、題意がつかみにくく差がついたであろう。問4は、コンプトン効果に関する問題で、題意の把握が必要であった。問5は、気体の内部エネルギーの式の知識がないと解答に時間を要したであろう。

第2問「力学」 (25点) 

問2は、2つの小物体の弾性衝突に関して、運動量保存などの基礎的な理解が問われた。問3は、ばねにつながれた2つの小物体を1つの物体とみなして、別の小物体を衝突させたときの運動について考察させる問題で、与えられた物理量を用いて反発係数の式を立てると解答できる。問4では、衝突後の自然長からのばねの伸びについての問題で、衝突された物体の重心とともに運動する観測者(重心系)からみて、考察する力が必要であった。

第3問「熱力学、波」 (25点) 

Aは、単原子分子理想気体の熱サイクルに関する問題であった。問2の等温変化を含むサイクルでの気体が外部にする仕事を、2つのグラフをもとに近似的に見積もらせる問いは目新しい。囲まれた領域の面積を、要領よく数える必要があった。Bは、円形波と平面波の干渉の問題であった。問5は、x軸上での強めあう点の数が問われ、2つの点波源の干渉と同様に、x軸上での定在波を考えればよいと気づくことがポイントであった。問6は、それぞれの波面が1周期後にどう移動するかを考えればよい。

第4問「電磁気」 (25点) 

負の荷電粒子の電場および磁場中での運動について、力学の斜方投射の考え方を必要とする融合問題であった。問1は、直流電流が流れていないことと電場の向きに注意して、電位の高低を考える問題であった。問3は、荷電粒子が電場内に斜めに入射するときの、電場と垂直および平行な方向の加速度と速さ、距離の関係を考え、電場の強さを求める問題であった。問5では、磁場中でのローレンツ力による荷電粒子の等速円運動の式を立てることにより、円運動の直径と荷電粒子の質量との関係を求めることができる。

3.過去5ヵ年の平均点(大学入試センター公表値)

年度 2025 2024 2023 2022 2021
平均点 58.96 62.97 63.39 60.72 62.36

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