全国 医学部医学科
分析レポート
※「対前年指数」とは、データネットにおける前年度の志望者数を100としたときの、今年度の志望者数の割合を示す。
※特に記載がない場合の数値は一般枠の集計を示す。
前期日程
・対前年指数をみると、全体では91と減少しているが、一般枠と地域枠等別では、一般枠が90と減少、千葉大、滋賀医科大など新規に導入した大学が増えた地域枠等は117の増加となっている。
・北海道・東北地区全体の対前年指数は89と減少している。
弘前大は、2020年度入試では地域枠の募集人員が15人→20人と5人(33.3%)増加する。2年連続で志願者数が増加した反動から、対前年指数は52の減少となっている。第1段階選抜通過ラインは790点(79.0%)と予想している。
秋田大は、2019年度入試で志願者数が減少した反動から、対前年指数は128と増加している。第1段階選抜通過ラインは715点(79.4%)と予想している。
福島県立医科大は、2020年度入試から後期を廃止し、地域枠を含め募集人員が67人→80人と13人(19.4%)増加するが、第1段階選抜の基準が約5倍から約4倍となり通過予定人数が320人に減少することから、対前年指数は86と減少している。第1段階選抜通過ラインは680点(75.6%)と予想している。
・関東・甲信越地区全体の対前年指数は95とやや減少している。
群馬大は、2020年度入試では募集人員が67人→65人と2人(3.0%)減少し、志願者数が一般枠で189人程度、地域医療枠では24人程度を超えた場合、第1段階選抜を実施する。2019年度入試で志願者数が増加した反動から、対前年指数は89と減少している。第1段階選抜通過ラインは360点(80.0%)と予想している。
新潟大は、2020年度入試では募集人員が85人→80人と5人(5.9%)減少する。2019年度入試では2段階選抜を新規実施し、配点を個別試験重視型に変更し、志願者数は増加した。その反動から対前年指数は83と減少している。第1段階選抜通過ラインは605点(80.7%)と予想している。
・東海・北陸地区全体の対前年指数は98と前年並になっている。
金沢大は、2020年度入試では第1段階選抜の基準が約3.5倍から約3倍となり、通過予定人数が252人に減少することから、対前年指数は86と減少している。第1段階選抜通過ラインは340点(75.6%)と予想している。
浜松医科大は、2020年度入試から地域医療枠が9人で新たに設置され、一般枠が9人減少する。2019年度入試で配点を個別試験重視型に変更して志願者数が増加した反動はなく、対前年指数は地域枠と合わせ110と増加している。第1段階選抜通過ラインは685点(76.1%)と予想している。
三重大は、2019年度入試で志願者数が減少した反動から、対前年指数は135と増加している。第1段階選抜通過ラインは450点(75.0%)と予想している。
・近畿地区全体の対前年指数は88と減少している。
滋賀医科大は、2020年度入試から地域医療枠が5人で新たに設置され、一般枠が20人減少し、募集人員が一般枠と地域医療枠合わせて75人→60人と15人(20.0%)減少する。また、第1段階選抜の基準が約7倍から約4倍となり通過予定人数が240人に減少することから、対前年指数は地域医療枠と合わせ85と減少している。第1段階選抜通過ラインは680点(75.6%)と予想している。
大阪市立大は、2019年度入試で志願者数が減少した反動はなく、対前年指数は78と減少している。第1段階選抜通過ラインは650点(72.2%)と予想している。
和歌山県立医科大は、2019年度入試で志願者数が増加した反動から、対前年指数は61と減少している。第1段階選抜通過ラインは715点(79.4%)と予想している。
・中国・四国地区全体の対前年指数は97と前年並になっている。
広島大は、2020年度入試から後期を廃止する。2019年度入試では募集人員が増加し、第1段階選抜の基準が約8倍から約7倍となったため志願者数が増加したが反動はなく、対前年指数は110と増加している。第1段階選抜通過ラインは630点(70.0%)と予想している。
山口大は、2020年度入試では募集人員が60人→55人と5人(8.3%)減少する。2019年度入試で志願者数が減少した反動から、対前年指数は127と増加している。第1段階選抜通過ラインは630点(70.0%)と予想している。
徳島大は、2019年度入試で志願者数が増加した反動から、対前年度指数は77と減少している。第1段階選抜通過ラインは670点(74.4%)と予想している。
・九州・沖縄地区全体の対前年指数は84と減少している。
熊本大は、2020年度入試では募集人員が95人→90人と5人(5.3%)減少する。2019年度入試で志願者数が増加した反動はみられず、対前年指数は104とやや増加している。第1段階選抜通過ラインは330点(82.5%)と予想している。
宮崎大は、2019年度入試で志願者数が増加した反動から、対前年指数は61と減少している。第1段階選抜通過ラインは650点(72.2%)と予想している。
琉球大は、2019年度入試で志願者数が減少した反動はなく、対前年指数は75と減少している。第1段階選抜通過ラインは645点(71.7%)と予想している。
後期日程
・対前年指数をみると、全体では92と減少している。
・地区別に対前年指数をみると、北海道・東北地区は79、九州・沖縄地区は81、関東・甲信越地区は91と減少し、近畿地区は奈良県立医科大のみで101、中国・四国地区は101といずれも前年並、東海・北陸地区は109の増加となっている。
・後期日程を実施する大学のうち、志望者数が増加しているのは福井大、岐阜大、浜松医科大、三重大、奈良県立医科大、愛媛大の6大学のみである。
以下、注目大学をみていく。
山形大は、2019年度入試で志願者数が増加した反動から、対前年指数は68と減少している。第1段階選抜通過ラインは720点(80.0%)と予想している。
千葉大は、2020年度入試から千葉県地域枠が5人で新たに設置され、一般枠が5人減少する。また、学費が642,960円に値上がりする。対前年指数は地域枠と合わせて93とやや減少している。第1段階選抜通過ラインは795点(88.3%)と予想している。
東京医科歯科大は、2019年度入試で志願者数が増加した反動から、対前年指数は73と減少している。第1段階選抜通過ラインは720点(90.0%)と予想している。
岐阜大は、2020年度入試から募集人員が35人→25人と10人(28.6%)減少する。2019年度入試で志願者数が減少した反動から、対前年指数は108と増加している。第1段階選抜通過ラインは340点(85.0%)と予想している。
浜松医科大は、2020年度入試から地域医療枠が1人で新たに設置され、一般枠が1人減少する。2019年度入試で志願者数が減少した反動から、対前年指数は地域医療枠と合わせ141と増加している。第1段階選抜通過ラインは770点(85.6%)と予想している。
山口大は、2020年度入試から地域枠が3人で新たに設置され、一般枠が3人減少する。2019年度入試で志願者数が増加した反動から、対前年指数は地域枠と合わせ89と減少している。第1段階選抜通過ラインは760点(84.4%)と予想している。
琉球大は、第1段階選抜の基準が約5倍から約10倍となり通過予定人数が250人に増加する。2019年度入試で志願者数が増加した反動から、対前年指数は61と減少している。第1段階選抜通過ラインは800点(80.0%)と予想している。