京都大

大学情報(マナビジョン大学情報)

分析レポート

前期日程

・大学全体としての対前年指数は98と前年並となっている。文理別では、文系が102と前年並、理系が96とやや減少となっており、理系の人気がダウンしている。

・総合人間学部は2016年度入試で(文系)(理系)ともに志願者数が大幅に増加した反動から、対前年指数は(文系)が93、(理系)が91とそれぞれ減少している。しかし、(文系)においては高得点層が増加しており、易化傾向はない。2段階選抜の実施が予想されており、第1段階選抜通過ラインは、(文系)が725点(80.6%)、(理系)が700点(77.8%)と予想している。

・文学部は2016年度入試で志願者数が3年連続減少した反動もあって、対前年指数103とやや増加している。法学部は対前年指数100で前年並となっている。いずれの学部も高得点層が増加しており要注意といえる。

・経済学部は、(文系)は2016年度入試で志願者数が大幅に増加した反動はなく、経済・経営・商学系統への人気から、対前年指数104のやや増加となっている。(理系)も2016年度入試で志願者数がやや増加したが、まったく反動はなく対前年指数121の大幅な増加となっている。(理系)では、2段階選抜の実施が予想されており、第1段階選抜通過ラインは、640点(80.0%)と予想している。

・教育学部の対前年指数は,(文系)が2016年度入試で志願者数が4年連続減少した反動から115と大幅な増加で、高得点層も増加しており、厳しい入試が予想される。(理系)も2016年度入試で志願者数が大幅に減少した反動から148と大幅な増加となっている。ただし、(文系)(理系)ともに難易のレベルには大きな変化はない。

・理学部は、対前年指数は98の前年並となっている。なお、第1段階選抜通過ラインはセンター試験の得点が900点満点で630点以上とされている。データネットでのB判定値得点率88.9%を参考に出願を行い、また、センター試験225点、個別試験975点という個別試験をかなり重視した配点なので、今後は個別試験対策をしっかりと行うことが大事だ。

・工学部は、学部全体の対前年指数は96とやや減少している。学科別の対前年指数をみると、模試動向と同じ傾向で、情報学科が114、建築学科が109と増加、工業化学科と地球工学科が86の大幅な減少と対照的な動向となっている。なお、工学部は第2志望学科まで選択可能なので、データネットB判定値得点率を参考にしてうまく出願を行ってほしい。その上で、センター試験200点、個別試験800点と、個別試験を重視した配点なので、今後の個別試験対策をしっかりと行ってもらいたい。

・医学部医学科は、対前年指数96とやや減少しているが、高得点層の変化はなく例年通りの厳しい入試が継続している。2段階選抜の実施が予想されており、第1段階選抜通過ラインを740点(82.2%)と予想しているので、出願にあたっては充分に注意してほしい。

・医学部人間健康科学科は専攻別募集から学科一括募集に変更となり、学科全体の募集人員も127人から70人に57人(45%)減少する。しかしながら、学科全体の対前年指数は111と増加しており、前年度と比較すると競争は大幅に厳しくなっているので、しっかりとデータネットB判定値得点率82.4%を参考に出願して欲しい。さらに、2段階選抜の実施も予想されており、第1段階選抜通過ラインを600点(66.7%)と予想している。

・薬学部は、2016年度入試で志願者数が増加した反動はなく、学部全体では対前年指数は100と前年並だが、薬学科が116に増加、薬科学科が86に減少と2学科ともに大きな増減率で対照的な動向となっている。

・農学部は、2016年度入試で志願者数が減少した反動はなく、学部全体では対前年指数は87と減少している。学科別の対前年指数をみると地域環境工学科を除く5学科が減少している。特に、応用生命科学科72、食品生物科学科89とデータネットB判定値得点率が高い学科が1割以上の大幅な減少となっている。なお、出願の際は第6志望まで学科選択ができるので、データネットB判定値得点率やベネッセ・駿台模試の判定値などを参考にして、うまく出願を行いたい。

後期日程

・2年目を迎えた後期日程で実施される法学部特色入試は、特別な出願要件が不要なことが周知されたことから、対前年指数150の大幅な増加となっている。データネットにおける併願状況からも志望者のほとんどが東京大及び京都大の前期志望者の併願となっており、引き続き厳しい入試が予想される。

※「対前年指数」とは、データネットにおける前年度の志望者数を100としたときの、今年度の志望者数の割合を示す。